こんにちは、野田 堅です。
大学を卒業し、新入社員として入った職場でミスをしてしまい、「2度と失敗しないように信頼を取り戻さないとなぁ…。」「また同じ失敗を繰り返してしまったので気まずいなぁ…。」と思った経験ありませんか?
そもそも新人のときって、仕事の全体像が分からないし、それに加えて失敗の原因がどこに潜んでいるのかも分かりづらいですよね。
私の場合も、失敗をしないように心がけてはいたのですが、意識すればするほど仕事に集中できなくなり、また同じミスを繰り返してしまう負のスパイラルにハマっていました。
そこで、失敗の対処法に10年間苦しめられていた私が、実体験とエビデンスをベースにした行動を基に
- 気まずい失敗の対処法5選
- 失敗をプラスに変える方法はあるのか?
- 失敗に対するメンタル対策法【ベスト5】
について余すことなくお伝えしていきます。ぜひ、最後までお読みください。
気まずい失敗の対処法5選
人間であれば、失敗は誰でも起こりうるものです。ではなぜ「気まずい」と感じてしまうのか。それは自分の
- コミュニケーション頻度が少ない
- 失敗に対する思い込み
が主な要因だと私は考えています。以上の2点にフォーカスを当てて、失敗が気まずいと思う回数を下げるための対処法を紹介していきます。
対処法① 謝罪と相談を行う
「謝罪なんて当たり前ではないか!」私も同じように考えたことがありますが、実際にできている人はほとんどいないのではないでしょうか。
ここでは、なぜ謝らなければならないのかについては考えず、同僚や上司に対して不快な思いをさせてしまったという相手に対する「感情」に対して謝るようにすると、言葉が出てきますよ。
お客様のクレームに対して謝るパターンと同じ。謝ったあとに失敗について考えればよいのです。
失敗の原因は何か?と分からなければ、謝罪したあとに同僚や上司に相談すると、自分が前向きになり、仕事で気まずいと感じることが少なくなります。
私の場合も仕事で失敗した時はよく
先ほどは申し訳ありませんでした。○○の件で失敗してしまいましたが、失敗の原因が分かって良かったです。○○さんは、○○の業務について何か工夫した点はありましたか?
と相談していました。
相談するには、普段から雑談を交えたコミュニケーションをとっている必要があります。相談しないとしても、謝罪はマストです。
対処法② 失敗を成長のチャンスだと捉える
失敗したときの気分って最悪ですよね。職場で私だけがミスした時は、「自分にこの仕事の才能ないのかも…。」「こんな失敗するなんてダメな奴だ…。」と考えることもあります。でもそれって自分が思い込んでいるだけなのです。
気まずいと感じてしまうのには
- 自分の失敗に対する他人の目を気にしているから
- 成長型マインドセットを持っていないから
- もう2度と失敗できないという思考に支配されているから
の3点が主な要因だと私は考えています。順に説明していきますね。
1,自分の失敗に対する他人の目を気にしているから
自分が失敗したとき、どうしても他人の自分に対する評価を気にしてしまうことってありますよね。確かにミスを繰り返してしまうと、人事評価が下がってしまうことはあります。しかし、指摘されているのは「失敗」に対してであって、失敗した本人の人間性が悪いと指摘されているのではありません。
このように、失敗したときは自分の感情ではなく、失敗した「事実」に目を向けるべきです。
そもそも他人がどのように思っているなんて分かりませんよね。他人の目を気にして気まずいとかんじるよりも、自分の失敗に対して改善策を考える方が時間を有効に使えます。
2,成長型マインドセットを持っていないから
新人のときって早く仕事を覚えて1人前になりたい半面、失敗した時にモチベーションが低下して、ついつい「仕事の覚えが悪いから…。」「もともと才能がないから…。」と心の声が聞こえてきそうです。
グリット研究とマインドセット研究において、成長型マインドセットを持っていないと労働生産性が低下することが分かっています。
成長型マインドセットとは、努力によって後天的に能力を獲得できるという心の在り方。
失敗して気まずいと感じる人は、自分の生まれつきの能力や才能にフォーカスしているため、自分の感情と思い込みによって思考が支配されているのではないでしょうか。このような心の在り方を固定型マインドセットと言います。
たしかに、失敗した瞬間は気持ちの良いものではありません。しかし、早く1人前になるためには、たくさん経験して失敗をして、1歩ずつ改善すること以外に近道はありません。
自分が会社で活躍し続けるために、成長型マインドセットと固定型マインドセット、あなたはどちらのマインドセットを選択しますか?
3,もう2度と失敗できないという思考に支配されているから
1度失敗してしまったら、繰り返さない努力をするのは良いですが、失敗自体を恐れてしまい、現在進行中の業務に手がつかなくなってしまうことがあります。
ネガティブな思考を繰り返してしまうことを「反芻思考」と言いますが、心理学の研究によると認知に大きな影響を与えることが分かっています。失敗について考えすぎてしまい、気まずさを感じてしまうのは、当たり前のことだったのですね。
とはいえ、自分で失敗をしやすい状況にするのは本末転倒なので、新人に失敗は当たり前というスタンスで、成長のチャンスと捉えると、仕事のモチベーション維持につながります。
対処法③ 呼吸に集中する
失敗すると焦りますよね。つまり正常な判断がしづらい状況にあります。焦ったまま別の件で失敗なんてしようものなら、気まずい気持ちが2倍になります。
そんな時は1度、呼吸に集中してみるのがオススメです。焦りは失敗によるストレスが原因なので、早急に対策を打たなければなりません。
鈴木裕さんの著書「超ストレス解消法」(鉄人社)で、短期的なストレスには呼吸法トレーニングが3種の神器として紹介されていました。職場で取り組みやすい呼吸に意識を向けることで、焦りを抑えることができれば、冷静に失敗の改善に取り組んでいけますよね。
私の場合、息を「4秒吸って、7秒止めて、8秒吐く」を実践しています。
対処法④ 失敗を記録に残す
1度した失敗って忘れたころに繰り返していることってないですか。失敗を記録に取ると注意すべき点がマニュアル化できて効果あります。
多くの人は失敗について思い出したくないので、記録に残すことはしていないはず。成長のチャンスだと捉えて、仕事で気まずい思いをしないためにもしっかり改善していきましょう。
私は簡単にワードで質問項目に答えていくかたちで記録に残しています。
少し手間がかかりますが、慣れないうちは失敗回数を記録するだけでOK。失敗と向き合う時間を取っていきましょう。対処法①とセットで行うと良いですね!
対処法⑤ 1日の終わりにメンタル対策する
気まずいと思ってしまう失敗であれば、自分のメンタルに相当な負荷がかかっているはず。ストレス耐性の強さに関わらず、メンタル対策はした方が良いです。
科学的根拠のあるストレス対策については後ほど説明しますが、応急措置として難しいことは考えず、自分の好きなことをするので大丈夫。
自分の気持ちに整理がつかないのであれば、仕事のことから1度距離をとって、気持ちを切り替えて、次の日の仕事に平常心で取り組みましょう。あらかじめ、失敗したときのリストを作っておくと良いです。
・映画をみる ・アニメをみる・3分瞑想する・好きな食事をする・サッカーの試合をみる ・読書をする ・失敗した出来事を誰かに話をしてみる ・早めに寝る ・お笑い動画をみる ・音楽を聴く
失敗をプラスに変える方法はあるのか?
失敗したとき、どうにかしてプラスに変えようと努力したことってありませんか?結論からいうとプラスに変える方法なんてないです。
そもそも失敗した事実は変えることはできないし、心理学的にマイナス要因はプラス要因よりも影響が大きいので、プラスに変えるには相当な努力が必要です。
私たちがとれる現実的な方法としては
- 失敗から学びケアレスミスを減らす
- 失敗した感情をポジティブに受け取る
の2つではないでしょうか。
①については、対処法➁ですでに説明済みなので、「➁失敗した感情をポジティブに受け取る」について詳しく説明していきますね。
まず、気まずいと感じてしまう要因である反芻思考を弱める行動が必要です。私の経験から1番取り組みやすかったのが、「言葉の変換」です。
失敗したときってネガティブな言葉ばかりにフォーカスしてしまい、自分の思い込みにハマりやすいんですよ。
ポイントは、「私は・・・だと思っている(考えている)」とつけること。自分のことではなくただの「言葉」として認識できるので、結構気持ちが楽になります。
ネガティブな言葉 | 言い換え | |
---|---|---|
失敗した | → | 私は失敗したことを考えている。 |
ダメな奴だ | → | 私はダメな奴だと思っている。 |
疲れた | → | 私は疲れたと思っている。 |
また怒られる | → | 私はまた怒られると思っている |
仕事行くのが嫌 | → | 私は仕事が行くのが嫌だと思っている |
慣れてきたら、単語を言い換えるという手法もオススメします。私も場合、徐々にメンタルも良くなってきて、言葉のゲームとして取り組めるようになりました。
あえてポジティブに変換することで、失敗した事実を客観視していこうというわけです。
ネガティブな言葉 | ポジティブ変換 | |
---|---|---|
失敗 | → | 成功のもと |
ダメな奴だ | → | 謙虚なヤツだ |
疲れた | → | 仕事を頑張った |
また怒られる | → | アドバイスが聴けるチャンス |
仕事が行くのが嫌 | → | ここを乗り切れば休みが充実する |
スティーブン・R・コヴィーさんの「7つの習慣」(キングベアー)で信頼をつかむのは、貯金と同じように積み上げていく必要性を説明しています。
確かに失敗したときは気まずいし、焦る気持ちも分かります。しかし、新人のメリットは信頼残高が0に近いことにあります。仕事で失敗したとしても失うものは少なくて済みます。
そうであるならば、失敗を恐れず前向きにとらえて、仕事に集中する方が良くないですか。1歩ずつ仕事の信頼を獲得して、自分から居心地の良い長く働く会社にしていきましょう。
仕事の失敗に対するメンタル対策法【ベスト5】
仕事で失敗した日は、家に帰っても落ち込んでしまい、モチベーションの維持は難しいですよね。気まずくて、どうしても気持ちの切り替えができないときは、落ち着いた環境でメンタル対策が必要です。
そこで、先ほど対処法③でも紹介した鈴木裕さんの著書「超ストレス解消法」(鉄人社)から私が実践して良かったものを
- 効果の高いもの
- 取り組みやすい
を基準にして、ランキング形式でまとめました。
1位 ストレスサーモメーター
これはかなりお手軽で、効果量も高め。自分のストレス度合を点数化して記録を取り続けるだけです。
自分のストレスってそもそも主観でしか判断できないので、なかなか測ろうとする人ってまずいないですけど、精度は高いみたいですね。
私の場合、ワードに記録していますが、点数つけるだけなので今でも継続できています。評価の基準はあるみたいですが、主観で決めて良いので、私の評価も結構ざっくりです。
ストレス評価 | ストレス評価基準 |
---|---|
10 | すさまじいストレスを感じる |
9 | |
8 | |
7 | |
6 | そこそこのストレスを感じる |
5 | |
4 | |
3 | ほんの少しストレスを感じる |
2 | |
1 | まったくストレスを感じない |
1番効果があるのは、別の日のストレス度合と比較したときなんですよね。ストレスが高い理由が失敗であるなら、自分に対して無駄に攻めるなんてことしなくなるはずです。
自分に効果のあるメンタル対策を試すときの判断材料に使えるので、まずは仕事で受けたストレスを測ることをオススメします。
2位 自然画像
突然ですが、↓の画像を5分くらい見続けてください。
最後まで見続けた方はおめでとうございます!なんと自然画像には
- 副交感神経が活性化
- 心拍数が大きく下がる
効果があるようです。
私もスマホとPCの壁紙を自然画像にしていて、仕事が終わった後の5分を使って通勤時間中に見ています。
私はよく通勤時間に勉強していますが、そんなときでも最初の5分を自然画像に使うことで、集中力が違うので、ぜひ試してみてください。
Facebookで「#natureporn」で検索をすると、質の高い自然画像に出会えます。
3位 自然音
わざわざ、自然音を聴く人はあまりいないかもしれないですが、試しに5分くらい聞いてみてください。
ただ聞くだけで、副交感神経が活性化し、ストレス度合が大きいほど効果があるようです。気まずい失敗を抱えながら、反芻思考が止まらないのであれば、試す価値はあり。
「自然音」と検索すれば、簡単にフリー素材が手に入るので、やらない理由が見当たりません。BGMにして記事を書いていますが、本当に癒されますね。
これで明日の仕事も頑張っていけます。
4位 筆記開示(エクスプレッシブ・ライティング)
少し手間がかかってしまいますが、ストレスに対する効果量の高さと科学的な信頼度は、折り紙つきです。寝る前にやるのがオススメです。
書くことによって、自分の外側にストレスの形を与えてあげることができるので、終わったあとはとてもスッキリした気持ち。
記録に残すことにこだわりがなければ、書き終わったノートの紙を破いてゴミ箱に捨てる行為も、効果がありました。仕事で失敗した気まずい気持ちを、ゴミ箱に捨てるような感じがとても良いです。
慣れてきたら、自分がしてしまった失敗に対して
- この失敗は家族や友人にどんな影響を与えるのだろうか?
- この失敗は自分の過去と未来にどうつながるだろうか?
深堀できるとさらに効果あり。
実際に紙に書く方が効果があるそうなのですが、最近私はPCで筆記開示していて、タイピングスピードを上げる練習も兼ねているので、無理なく続けることができています。
5位 コーピング・レパートリー
人によって価値観が違うように、メンタル対策も人それぞれです。何が自分に効くメンタル対策か試してみる以外にないです。効果のあったものはぜひリスト化してみてください。
リスト化していくこと自体が、すでにメンタル対策になっていることには誰もが驚くはず。
コーピングレパートリーに取り組めば、誰もがストレス対策をゲーム感覚で行えるようになのです。私の場合、自分のオリジナルのストレス対策をリスト化しています。
作成したリストをスマホに入れて持ち歩けば、職場で失敗してストレスを感じてしまったとしても、すぐにリストを実行すれば、気まずいと感じる間もなく、仕事に集中して取り組めるようになります。
まとめ
仕事の失敗で気まずいと感じてしまうのは
- 自分の失敗に対して周りの人間がどう思っているのか気になっている
- 自分の失敗に対しての捉え方が偏っている
- 適切なストレス対策を取れていない
のいずれかに当てはまります。
20代は覚えることが多く、失敗を起こしやすい為、ストレスを抱えやすい傾向にあります。だからこそ失敗の捉え方を間違えないで、自分に合ったストレス対策を見つけて、職場の信頼をつかめるように頑張っていきましょう!